an・an

5月は何も書かなかった。ついったーで細切れに吐き出すともう書いた気分になるのかもしれない。でもそれだけじゃない。吐き出したいけどカタチとしては残しておきたくない、そんな気持ちのかたまりが多かったような気がする。あと「可愛い」が日常になりすぎて。可愛いかめを記録するのが食事日記と大差ないくらいの感覚。可愛いについては、そう、そんな感じに飽食気味だった。

そこへ今回のan・an

ネタバレで見た写真では「あらまた可愛い『飼いたくなる少年』なの?もうこっち系はゴチソウサマなんだけど」なんて思ってたけどいざ手にとって眺めて読んだらゴチソウサマじゃなかった。もう一度イタダキマスっていうのかな。野球の仕事で毎回見せてくれているかわいいかわいいかめじゃなくて、「可愛いを究極まで作りこんだかめ」だった。よかった。やっぱりかめは間違いない。

「ユルい感じも出せたら新鮮じゃない?」ってかめが言うように、かめの思うユルさとナチュラルさをこれでもか、と盛ってきた数々の写真は、食い入るように見つめるよりもちょっと離して見た方がいい。かめが盛り盛りにすればするほど、その隙間から本心が漏れてゾクゾクする。たとえばどの写真も潤んだ目で緩く口元を開いて誘っている顔をしているのに、絶対に近寄れないだろうと思う。プライベートをとても大事に守っているかめが持っている「絶対に、触るな」という亀梨和也の部分、それがちらりと見えるから、近寄ってはいけないと思う。たぶん私の欲しいものは尖った水晶の奥にある。そこには辿り着けないし近寄ってはいけないんだけど、そんなことわかっているんだけど、でもあまりにも透明だから触れられるような気がして手を伸ばしてしまう。そしてその尖った先で手を傷つける。この甘美な感じこそがアイドルには大事なんだ。一番好きなのは枕を抱いた写真。これが一番、触ってはいけない感じがして。

語っている内容も今までみたいに背伸びこそしていないけれど、今度は背伸びしない自分をいっぱい頭の中で考えている感じ。愛しいね。一生懸命話しているかめを想像するだけで愛しい。けれどきっとインタビュアーの前に座ってるかめは室内なのにグラサンでめちゃくちゃカッコイイんだと思う。見えているものと想像で補うものと、そして決して見えない触れられない真実、どうやって折りたたんでもこの3つがひとつにまとまらないのが、私にとってのかめの魅力なんだなあとまたもや思った。