Yellow Gold Tour 3011@大阪城ホール20110121(その2)



スクリーン上で時間が遡っていき2011年。舞台中央に座ったじんくんがいた。careのイントロで会場がものすごく沸く。次のムラサキではもっと沸いた。そこまでの近未来とは打って変わった会場の空気は「日本語詞」だから、というだけでもなく「良く知った曲だから」というだけでもなく、じんくんの声に込められたある種の情が伝わってくるからなんじゃないかなと思う。

私はじんくんの声に乗せられる苛立ちの感情がすごく好き。リアフェコンのDVDのじんくんの何かに苛立った感じとか特に。前半の曲は近未来的で体が自然に動いてそれはそれで楽しかったんだけどここへ来て「これだ」と思った。careもムラサキも優しい曲なのに、どこかにもどかしさや苛立ちが見えて、それは同時にじんくんの色気を際立たせる。優しい歌なんだけど何か触れてはいけないものがある、という感じがする。その「触れてはいけないものの存在」が色っぽいの。そして、この2曲でまた時代が3011年に戻ってしまう。

ここにちょっとした引っ掛かりを感じる。この2曲を「過去」として決別させよ、ってことなのか(だとしたらCD化はおかしいけど)。それとも「今」に続く「過去」として受け止めよということなのか、とにかく会場の雰囲気もそうだし気持ちへの響き具合もそうだしこの2曲の部分だけショーのピースとしてうまく当てはめられないの。

でもなくしてもいけないの。じんくんのこの「荒々しい、生々しい表現」は私が今まで本能で痺れてきた彼の魅力なんだから、これがなくなったら寂しい。四の五の言わずに本能で痺れろ、そんな無言の命令をやっぱり私はじんくんのステージから感じていたいから。

この気持ちを抱えての後半戦はA Pageからということもありぐいぐい引き込まれる。Paparatsは本当にいい。炎と紅の照明とじんくんの声が絡まり合って昇り龍みたいに思える。ただこちらは日生の時のシンプルな感じも好き。あの時も足の先からぞくっとした。そこからHey Girlへの転調っぷりもすごいけど、これはこれで楽しい。You!って言いながら外周回ってくるのでこっちからもYou!ってじんくんを指してしまったり。こんなふうに乗っていけるのはやっぱりさっきのケアムラサキ効果なのかしら。Pin Donも乗りやすいけどピンドンピピドン言いながら最後に「Pink DonPérignon」ってちゃんと発音しきっちゃうところでの力の籠り方がめちゃくちゃかっこいいの。

まだまとまらない><ここでいったんUP。