愛する男に愛されたい

「衝撃のラブショット!」だの「陶酔のラブシューティング」だの煽り文句も仰々しい表紙、そして中面の特集小見出しの「まるで私生活を覗き見したような錯覚」・・・これらの文字がたまらなく気恥ずかしいんですけど!「ラブショット」ってなんやねん。

と、危うくあんあんの煽りに本質を見失うところでした。落ちてたのを見たのが例の見開きショットで、次に見たのがスポ紙の煽り文句。なんか見る前にすでにゲンナリしてたんだけどちゃんと全部見たらそうでもない。見開きショットは、アレを見開きにする編集部のセンスを問いただしたいし、あんまり凝視する気にもならないんだけど、その前のページの、めっちゃ笑ってる写真があってのアレ、というので良かったと思った。なんだろう、この笑ってる写真だけずっと見てたい。「こんな男に愛されたい」っていうより「こんな男にこんな風に笑って欲しい」よ。

私にとってじんくんのセクシーさは、こうやって裸体を見せられたり妄想の材料にでもいかが?的な写真を見せられたりすることで感じるものではなく、彼の「生」を感じることで否応なく受け入れるものだな、って思った。唇が、女の唇と絡むから色っぽいんじゃなくて、この唇からどんな言葉が溢れるんだろう、と思うから色っぽい。いつもは好きな煙草写真、今回はいまいち好みじゃないかな。こんな顔させなくても充分なのに。このしかめっ面が緩む瞬間の方が見てみたい。一番好きなのは、その下のコロナビールを飲んでる写真。喉を通る金色の液体と、それに合わせて動く喉仏を、太陽の下でいつまでも見ていたい、って気持ちになるから。その潤った唇で、唄って聴かせて欲しい。次に好きな最終ページの写真も、なんだか鼻歌が聞こえてきそうだから好き。ここに写っている綺麗な人に自分を重ねて妄想するなんて野暮なことはいたしません。ここに写っていない「次の瞬間」を妄想するほうがよっぽど素敵。

しかし本屋での積みあがり方半端無かった。のんのと重ねて買った小心者です^^売れるのかなとか他の人どう思うのかなとかちょっと心配にはなるけれど、これまでの「じゃにーのひとが脱ぎました」的な雰囲気が無いようにも思う。塑像的な感じがあまりしない。著名・無名に関わらずあんあんのこういう特集の写真って、どこか塑像的で美術の教科書か世界史の図説集見てるみたいだったのに。ただそれは自分のじんくんに対する思い入れが、ここに温度を感じているだけなのかも知れない。とにかくあんまりスキャンダラスにこの話をする気にもならないので、明日以降会社の人に興味本位で「見ましたか?」とか言われるのがちょっとめんどくさいな・・・