NHKコブクロのドキュメントを家人と視聴していた。「譜面も読めないようなアイドルの奴らもこういうのを見てプロとは何たるかを知るだろ。いやそのまえに、アイツらはこういう番組なんか見ないか」と、自分はコブクロのファンでも何でもないくせに家人が言い放った。常日頃から「アイドルのプロフェッショナル性」というものを感じている私はそれが無性に腹立たしく、「あのな、アイドルはプロとしてアイドルをやってんだ!」と熱弁を揮おうとしたけれど、奴は聞く耳も持たない様子だった。きっとここで滝様やらかめたんのことを褒めても「手前味噌」としか思われなさそうだったので、とりあえず以前「情熱大陸」でも「プロのアイドル」と称されていたニノのことを引き合いに出したのだが、鼻からジャニーズを小馬鹿にしている者には、何をもってしても同じだったようだ。

世間一般の目はおそらく我が家の家人とそう大差ない。彼らの苦悩も努力も何も見ないまま、向けられる黄色い声援を本人のチャラさに置き換えて認識する。こないだ少クラプレミアムの滝様の姿に、彼が弱冠17歳という年齢で果たさざるを得なかった重責を感じて胸がぎゅっとなった。世間の大部分は17歳だった彼に「チャラチャラした」としたイメージしか持っていなかっただろう。それも全て受け入れた上でのパフォーマンスにはただただ頭が下がる。本当に滝様はプロなのだ。プロのジャニーズだ。

そんなことをヲタ内だけで称え合っているうちは、世間的にはジャニはジャニでしかなく、いかに彼らが歌う曲が良いものであろうと、いかに彼らの演じるものが作りこまれたものであろうと、正当な評価はされず、売上や視聴率といった数字だけで判断されていくのかな。ヲタ外の人が「ジャニ」というフィルターを外して見てくれるには何が必要なんだろうか。そんなことを考えながら私は今日も、熱く時にマニアックに、友人(notヲタ)にかめたんの素晴らしさを語ってきたのだった。