ガブリエル・シャネル

お友達に誘われて急遽観にいってきました。ガブリエル・ココ・シャネルと誕生日が同じというのが私の唯一の女らしいところだと思っているので^^女性としてシャネルの生き方に考えさせられるところがたくさんあったよ。お誘いいただけて本当によかった、と思えるお芝居でした。以下雑感。






女であることを武器にせず、女であることを意識し、女であることを嘆かず、女であることに誇りを持つ。シャネルの生き方を私はそんなふうに感じました。今よりももっと女が軽んじられていた時代に自分の意思を貫き、媚びるのではない「女らしさ」を追求するというシャネル。シャネルは金持ち女の見栄ではなく、強さとしなやかさを備えた女のためのモード。金額的にはまったく手の届かないところにあるけれど、せめて気持ちだけはシャネルの似合う女性でありたいな、と思います。肩で風を切るような女性に憧れた学生時代、就活に破れヨレヨレになって働いた独身時代を経て、結婚して子を産みできる範囲の仕事から何かをつかもうとしている現在の私は、いっそうそんなしなやかさに憧れます。

そんなシャネルの強さを支え、年老いたシャネルが見せた弱さをまるごと包み込んでくれる存在が恋人のアーサー。その大役を務めたのが翼くんなわけですが。いやーすごかった!「大物の舞台でお客さんみたいじゃないのかしら」とちらっと思ったことを全力で謝りたい。アーサーの持つ包容力や気品が翼くんの全身からあふれていたし、台詞のひとつひとつが丁寧で心がこもっていて、最初に出てきたときは「・・・舞台の俳優さん?でも翼くんが恋人役だよな?」と思ったほど。フラメンコで培った背筋の美しさと適度な肉付きが上品で、元来の手足の長さとあいまって素敵でした。歌い方もずいぶんと舞台栄えするのでびっくりした。



滝翼の活動がソロ中心に走り出した時は「ソロで得たものをユニに持ち帰ってくれたら」なんて思っていたけれど、持ち帰るべきユニ活動の場がまったく与えられる気配のないままここに至る、という感じで。そして今日この目で見た翼くんの姿は、正直なところユニに持ち帰っても、ユニの方がキャパオーバーを起こすんじゃないかと思えるような大きさでした。'09→'10のカウコンで見た滝翼に「まだ、ある!」と思ったけれど、こうやって翼くんの活躍を見た今はちょっとそう言える自信がないな。「グループの持つ強さ」が「個の持つ強さ」を上回っていなければ、グループとしての魅力は失速してしまうのかもしれない。